
不仲な相続人がいるケースで、相続人廃除を検討した遺言作成事例
子の1人から精神的虐待を受け、「その子には相続させたくない」というご希望を受け、相続人廃除の可能性や遺留分の扱いを整理したうえで、公正証書遺言の作成をサポートした相談事例です。
※個人情報保護のため、事例の内容は一部変更しています。
ご相談の概要
- 相談内容
- 不仲な相続人がいるケースでの遺言作成。虐待をしていた子の相続分をゼロにしたい
- 相談者
- 遺言者ご本人(父)
- ご本人
- 50代の遺言者
- 主な財産
- 預貯金
- 家族構成
- 子3人のみ
- 作成した書類
- 公正証書遺言

ご相談前のお悩み
ご本人は、子の1人から精神的虐待を受けており、その子には相続させたくないと考えていました。
虐待をしていた子の相続分をゼロにすることができるのか、また、残りの財産を他の2人の子に半分ずつ相続させたいという点が、ご相談の中心でした。
初回相談で確認したこと
初回相談では、虐待の事実について詳しく伺い、相続人廃除の要件に該当する可能性があるかを慎重に検討しました。
あわせて、他の子に半分ずつ相続させたいというご意向も整理しました。
相続人の廃除についてのご提案

廃除が認められた場合には、その相続人は相続人としての地位を失い、遺留分も認められなくなることをご説明しました。一方で、相続人廃除が認められるためには民法上の要件を満たす必要があり、必ずしも認められるものではないこともご説明しました。
公正証書遺言を提案した理由
公正証書遺言は、公証人が関与して作成する遺言です。今回のケースでは、相続人間の対立が想定されたため、遺言内容を明確にしておくことが重要と考え、紛争防止の観点から公正証書遺言での作成をご提案しました。
遺言執行者についての説明

遺言執行者の指定についてもご説明しました。本件のように相続人間で対立が想定される事案では、遺言の内容を確実に実現するため、遺言執行者の役割が特に重要になります。
作成時に注意したポイント
作成時に特に注意した点は、「廃除する」旨の文言を入れるか否かです。相続人廃除が認められるためには民法上の要件を満たす必要があるため、文言の入れ方も含めて慎重に検討しました。
相談後の結果
相続人廃除という制度についてはご存じなかったそうですが、制度の内容や今回のケースで廃除が認められる可能性についてご説明したところ、納得されたご様子でした。
この事例で専門家が関わった意味
今回の事例で専門家が関わった大きな意義は、相続人廃除が認められる可能性や、その場合の遺留分の扱いについて、法的な要件を踏まえて検討できたことです。
同じようなお悩みをお持ちの方へ
相続人との関係が悪く、特定の相続人には財産を相続させたくないとお考えの方もいらっしゃると思います。そのような場合には、相続人廃除という制度を利用できる可能性があります。ただし、廃除が認められるためには法律上の要件を満たす必要があり、個別の事情によって判断されます。ご自身の状況でどのような対応が考えられるのかについては、個別に検討する必要があります。当事務所でもご相談を承っておりますので、お気軽にご相談ください。
