
将来の財産変動を想定し、予備的文言を活用して遺言を作成した事例
今後の財産変動が予想される中、「今の時点で遺言を作成できるのか」と悩まれていた60代のお父様からご相談を受け、将来のさまざまなケースを想定して予備的文言を活用した公正証書遺言の作成をサポートした事例です。
※個人情報保護のため、事例の内容は一部変更しています。
ご相談の概要
- 相談内容
- 将来財産の変動が想定される方の遺言書作成
- 相談者
- 遺言者ご本人(父)
- ご本人
- 60代の遺言者
- 主な財産
- 収益不動産・自宅不動産・株式・預貯金
- 家族構成
- 妻と子2名
- 作成した書類
- 公正証書遺言

ご相談前のお悩み
ご本人は、相続相談会のチラシをご覧になってご相談に至りました。今後、財産が変動することが予想される中で、遺言書にどのように記載すればよいのか、また、財産の変動が予想される段階でも今の時点で遺言書を作成できるのかという点を、大きく不安に感じていらっしゃいました。
また、収益不動産をそのまま相続させるか、現金化したうえで相続させるべきかも悩まれていました。
初回相談で確認したこと
初回相談では、現在の財産状況を確認したうえで、どの財産を誰にどのように相続させたいのか、ご本人の希望を丁寧に確認しました。
予備的文言を活用したご提案

将来の財産状況の変化に対応できるよう、予備的文言を活用した遺言書の作成をご提案しました。不動産を今後もそのまま保有した場合や売却した場合、老後資金が不足した場合など、さまざまなケースを想定した内容とすることで、財産状況が変わった場合でも、直ちに遺言書を作り直す必要が生じないよう工夫しました。
公正証書遺言を提案した理由
公正証書遺言は、公証人が関与して作成する遺言です。自筆証書遺言と比べて、必ず検認手続が不要となるため、相続開始後の手続を進めやすいというメリットがあります。今回のケースでは、将来の財産状況が変化した場合にも対応できる内容を確実に残すことを重視し、公正証書遺言での作成をご提案しました。
遺言執行者についての説明
収益不動産を現金化する場合には、遺言執行者が売却手続を行い、その売却代金を相続人に分配する方法も考えられることをご説明しました。
相続税について
相続税が発生する可能性はありましたが、今回は事前に費用をかけて相続税シミュレーションを行うまではせず、必要に応じて税務面を別途検討する方針としました。
作成時に注意したポイント

作成時に特に注意した点は、不動産を今後そのまま保有した場合や売却した場合、老後資金が足りなくなった場合など、様々なケースを想定した内容にすることです。将来の財産状況の変化にも対応できるよう、遺言の文言を組み立てることを最優先にしました。
相談後の結果
財産状況が変わるたびに遺言書を作り直す必要があると考えていらっしゃいましたが、予備的文言を活用することで、財産状況が変化しても、直ちに遺言書を作り直さなくて済む場合があることをご理解いただき、安心されたご様子でした。
この事例で専門家が関わった意味
今回の事例で専門家が関わった大きな意義は、将来の財産状況の変化を想定し、さまざまなケースに対応できるよう遺言の内容を検討できたことです。
同じようなお悩みをお持ちの方へ
今後、財産の変動が予想される場合でも、遺言の文言や記載方法を工夫することで、現在の財産状況だけを前提とせず、将来の変化に対応できる遺言を作成できる場合があります。当事務所でもご相談を承っておりますので、お気軽にご相談ください。
