遺言書作成で公証役場に払う費用、専門家に依頼すると支払い方法はどう変わる?
「遺言書作成 公証役場 費用」で調べる方の中には、公証人手数料の内訳や金額の目安はひととおり確認した上で、司法書士などの専門家に依頼した場合、公証役場に払う分の費用を結局だれがいつ払うのか、支払いの実務がつかめずに迷っている方もいます。
この記事では、司法書士事務所リーガルステーションが、公証役場に払う費用(公証人手数料)について、本人が直接手続きする場合と専門家に依頼する場合とで、支払うタイミング・支払う窓口・領収書の扱いがどう変わるかに絞って解説します。手数料そのものの内訳や金額の目安、見積書全体の読み方は、本文中でご紹介する関連記事もあわせてご確認ください。

公証役場の費用は「誰が」「いつ」払うかが、専門家に依頼するかどうかで変わる
公証役場に支払う公証人手数料は、日本公証人連合会が公表している公証人手数料令という政令の別表にもとづき、遺言で受け取る財産の評価額(目的の価額)に応じて全国一律に決まります。この金額自体は、本人が直接公証役場に依頼しても、司法書士・行政書士・弁護士に依頼しても変わりません。一方で、この手数料を実際に窓口で払うのが誰で、いつ払うのかという実務の流れは、依頼先によって変わります。手数料そのものの内訳や早見表は遺言書作成費用 公証役場、遺言公正証書作成手数料の記事で解説しているので、金額の目安を先に確認したい方はそちらをご覧ください。この記事では、支払いの場面に絞って見ていきます。
自分で公証役場に依頼する場合|作成当日、窓口で現金払いが基本

本人が直接公証役場に相談して公正証書遺言を作成する場合、公証人手数料は作成当日に公証役場の窓口で現金で支払うのが一般的です。クレジットカードや銀行振込に対応していない公証役場も多く、対応状況は公証役場ごとに異なるため、事前相談の際に確認しておくと当日慌てずに済みます。証人を公証役場や専門家事務所に紹介してもらった場合の日当、正本・謄本の交付手数料も、基本手数料とまとめて当日に支払うのが一般的です。事前相談から作成当日までの流れ全体は遺言書作成費用 公証役場の記事で解説しています。
専門家に依頼する場合|公証役場分の費用は「立て替え」と「同席して本人が払う」の2パターンがある

司法書士・行政書士・弁護士に手続きを任せる場合、公証人手数料の支払い方法は依頼先の事務所によって大きく2つに分かれます。どちらの方式かによって、見積書・請求書に公証人手数料がどう記載されるかも変わるため、依頼前に確認しておくと、作成当日に想定外の支払いが発生することを避けられます。
専門家が公証人手数料を一時的に立て替え、報酬とまとめて請求するケース
事務所が公証役場への支払いをいったん立て替え、作成後に専門家報酬・実費とまとめて請求書を発行する方式です。依頼者は公証役場の窓口に立つ必要がなく、請求書に記載された総額を事務所に支払うだけで手続きが完結します。この場合、請求書には「公証人手数料(立替)」のように、専門家報酬とは別の行で記載されるのが一般的で、手数料そのものに事務所の利益が上乗せされるわけではありません。ただし立て替えの可否や、立て替え分をいつ請求するか(着手金に含めるか、完了後にまとめるか)は事務所ごとに運用が異なるため、見積もりの段階で確認することをおすすめします。
専門家は同席するが、公証人手数料は当日その場で本人が窓口に払うケース
事務所が文案作成・日程調整・証人の手配までを担い、作成当日も専門家が同席しますが、公証人手数料そのものは、本人が作成当日に公証役場の窓口で直接支払う方式です。この場合、事務所から受け取る請求書には専門家報酬と実費(戸籍謄本の取得費用など)だけが記載され、公証人手数料は請求書に含まれません。当日、現金を用意しておく必要がある点は、本人が直接依頼する場合と同じです。公証人に自宅や病院への出張を依頼する場合は、出張にかかる日当・交通費も、公証人手数料と同じ扱いで当日本人が支払うか、専門家が立て替えるかに分かれます。
どちらの方式かは、契約前に確認しておくほうがよい
見積もりの時点で「公証人手数料は見積書に含まれていますか、それとも当日別払いですか」と確認しておくと、総額の見え方の違いで依頼先を誤って比較することを避けられます。たとえば見積書の総額が同じでも、公証人手数料をすでに含めて提示している事務所と、別払いを前提に専門家報酬だけを提示している事務所では、実際に支払う総額の受け取り方が変わります。複数の事務所から見積もりを取る場合の比較の視点は見積書の内訳の読み方の記事で詳しく解説しています。
専門家報酬の支払いタイミング|着手金と完了後の違い

公証人手数料は作成当日に発生する費用である一方、専門家報酬の支払いタイミングは事務所によって異なります。契約時に着手金として一部を支払い、作成完了後に残額を支払う2回払いの事務所もあれば、完了後の一括払いのみを受け付ける事務所もあります。着手金を預ける場合、万一作成前に依頼を取りやめることになったときの返金の扱いも事務所ごとに規定が異なるため、契約前に確認しておくと安心です。なお、遺言執行者への報酬は、作成時の専門家報酬とは別に、実際に相続が発生して執行する時点で発生するため、作成時の支払いには含まれません。
領収書・請求書はどこが発行するか
公証役場に支払った公証人手数料の領収書は、公証役場が発行します。専門家報酬・実費については、依頼した事務所が請求書・領収書を発行します。立て替え方式の場合でも、公証役場発行の領収書の原本やコピーを事務所経由で受け取れることが一般的です。相続財産の額によっては、遺言書作成費用とは別に相続税の申告が必要になる場合があり、申告の際に手数料や報酬の支払い記録を求められることもあるため、領収書・請求書はまとめて保管しておくと安心です。税額の見込みは税理士にご確認ください。戸籍謄本など必要書類の取得費用は、専門家が代行する場合は実費として請求書に記載され、本人が自分で集める場合はその都度窓口や郵送で支払うことになります。
よくある質問
専門家に依頼すると、公証役場に払う手数料にも事務所の利益が上乗せされる?
立て替え方式の場合でも、公証人手数料そのものは公証人手数料令で全国一律に決まっている金額のため、事務所が手数料に利益を上乗せすることはありません。請求書に専門家報酬とは別の行で記載されるのが一般的です。
公証人手数料を立て替えてもらった場合、何か別の費用はかかる?
手数料令で決まっている金額に上乗せはされませんが、立て替えに伴う事務手数料を別途設定している事務所もあります。見積もりの段階で確認しておくとよいでしょう。
作成日の前にキャンセルした場合、公証役場への支払いはどうなる?
公証人手数料は作成が完了した時点で発生する費用のため、作成前にキャンセルすれば手数料自体は発生しないのが一般的です。ただし専門家への着手金や、証人の手配をすでに依頼していた場合の扱いは、個別に確認が必要です。
まとめ|公証役場への支払い方法は、依頼前に確認しておくと当日困らない
公証役場に払う公証人手数料の金額自体は、本人が直接依頼しても専門家に依頼しても変わりませんが、実際に窓口で払うのが誰で、いつ払うのかという支払いの実務は、専門家に依頼する場合は事務所によって「立て替え」と「当日本人払い」の2パターンに分かれます。見積もりの段階でどちらの方式か、着手金や返金の扱いも含めて確認しておくと、作成当日に想定外の支払いで困ることを避けられます。手数料の内訳や金額の目安は遺言書作成費用 公証役場、見積書全体の読み方は見積書の内訳の読み方の記事でも確認できます。ご自身の依頼先での支払い方法について相談したい方は、司法書士事務所リーガルステーションまでお気軽にご相談ください。
